看護師 勉強

ぴょん吉NSの勉強ノート

看護師のぴょん吉です。勉強内容を載せていきます!

リフィーディング症候群って?

 

はーい、こんにちは!

看護師やってます、ぴょん吉です。

今日も頑張っていきますので、

皆さま、よろしくお願いします。

 

さてさて。

皆さんはリフィーディング症候群って知っていますか?

今回のテーマは「リフィーディング症候群」です!

 

戦後とかにはリフィーディング症候群で亡くなった方がいたりするんですよ。

はるか昔、織田信長の家臣であった豊臣秀吉もこのリフィーディング症候群を認識していたっていうから驚きです。

豊臣秀吉兵糧攻めで攻め落とした城の生き残り達に多くの粥を与えたんですが、たくさん粥を食べたことによりリフィーディング症候群を引き起こし、生き残った方々の多くも亡くなってしまったんだとか。

これを豊臣秀吉は死ぬおそれがあると分かっていて、わざとやったという可能性があると言うんだから怖いわけです。

まぁ、歴史はさておいて。

 

そんな古き時代から認識されていたという

「リフィーディング症候群」

皆さんはどのようなものか、知ってますでしょうか?

 

それって一体どういうものなの?って方、あるいは知識が曖昧だよって方。

これからぴょん吉が出来る限りわかりやすく説明します。

リフィーディング症候群について、ぴょん吉と共に一緒に学んでいきましょう!

 

ではでは、始めていきますね。

 

 

1.リフィーディング症候群って何?

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リフィーディング症候群とは、で調べてみましょうか。

「慢性的な栄養不良状態が続き、高度の低栄養状態にある患者にいきなり十分量の栄養補給を行うことにより発症する一連の代謝合併症の総称」

これがリフィーディング症候群であると出てくるかと思います。

 

分かりましたか?

看護の語句説明って難しいですよね。

もうちょい噛み砕いて言ってよとぴょん吉もよく思います。

難しい言い回しが本当好きだなぁって。

 

さて。

まぁつまり、リフィーディング症候群ってなにかというと。

・1週間とかまともに食事を食べていない患者に対して、

・いきなり十分量の栄養を投与することで

・生じてくる心不全不整脈などの代謝合併症症状

これらの症状をひっくるめて、リフィーディング症候群といいます。

 

上記の画像にも載せている通り、リフィーディングって再摂取という意味があります。

栄養不良が続いた人が食事の再摂取をすることで生じる様々な症状、これがリフィーディング症候群なわけです。

 

ずっと食事をまともに食べれなかった人が急激に食事を食べると最悪、死ぬから危険ですよってことですね。

食事を食べただけなのにぃって思っちゃうところです。

 

 

2.なぜ、リフィーディング症候群って起きる?

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さて、リフィーディング症候群はなぜ起きるのでしょうか?

 

リフィーディング症候群が起きる理由は一言で言えば

慢性的な電解質やビタミンの不足

です。

 

出現する症状はビタミン欠乏症だったり、電解質の欠乏により起こってきます。

詳しく見ていきましょう。

普通ならば食事をします。

口から得た糖質からエネルギーを作り、身体を動かしています。

エネルギーを作る際にはリンなどの電解質ビタミンB1が必要となります。

 

飢餓状態になると、口から得られる糖質がなくなります。

すると、身体はどうするか?

身体に蓄えられたタンパク質や脂質を分解してエネルギーを作り始めます。

飢餓状態が長期となってくると、身体は主に脂質を分解してエネルギーを作るようになります。

この状態が進むと血液が酸性に傾いたりと危ない状態となってしまいます。

当然、栄養補給が必要となりますよね。

 

しかし。

 

急激な栄養補給は禁忌です。

栄養不足が長期となっていますから、ビタミンや電解質は当然、不足しています。

そこに栄養補給を行うと、

糖質に反応して、インスリンの分泌促進

ということが起きてきます。

 

すると、どうなるか?

 

下記のようなことが起きてきます。

 

インスリンの過剰分泌が起きれば、インスリンが効きすぎるってことが起きます。

  →低血糖が起きます。

 

インスリンの作用により、カリウムマグネシウム、リンが細胞内に取り込まれ、大量に使われます。

  →電解質の欠乏症状が出現します。

 

インスリンの作用により、尿細管でのナトリウムの再吸収が促進されます。

  →浮腫や心不全の悪化が起きてきます。

 

・身体に取り込んだ糖質をエネルギーへと変換するために大量のビタミンB1を使用します。

  →欠乏症状が出現します。

 

こうして、リフィーディング症候群が起きてくるわけです。

ただでさえ、不足している電解質やビタミンを糖質をエネルギーに変えるために細胞内に取り込んで使ってしまい、深刻な電解質やビタミン不足となり、欠乏症状が出現してきてしまうんですね。

 

 

3.具体的な症状は?

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リフィーディング症候群で現れる症状は様々です。上記の画像を参考にしてください。

 

具体的には下記のような症状が出現してきます。

電解質異常

・リン不足

リンは糖からエネルギーを作ったり、ヘモグロビンと酸素が結合したりすることの補助をしています。

そのため、リンが不足してくると、エネルギー不足、酸素不足となります。臓器障害が出現したり、エネルギー失調、末端酸素不足が現れてきます。1番酸素やエネルギーを必要とする臓器は脳です。リン不足時には脳への影響があります。

マグネシウム不足

体内で300種類以上の酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、血液循環を正常に保つのに必要な栄養素です。神経の興奮を抑え、筋肉の収縮に関与し、また、血圧を調整します。

不足すると食欲不振,悪心,嘔吐,嗜眠,筋力低下,人格変化などの症状が出現します。

カリウム不足

カリウムは、細胞、神経、筋肉が正常に機能するのに必要な物質です。

不足すると筋力低下、筋肉のけいれんやひきつり、さらには麻痺が生じるほか、不整脈を起こすことがあります。

 

インスリン分泌過剰

低血糖症

空腹感、意識レベルの悪化など低血糖症状があれば、すぐに血糖値の測定を行いましょう。

・ナトリウムの再吸収

浮腫や心不全の悪化につながります。栄養補給後、一週間くらいの体重増加は水分が溜まってしまったり、細胞内液の増加によるものが多いと言われています。

 

○ビタミン欠乏症

ビタミンB1不足

ビタミンB1は、糖質からのエネルギー産生と、皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きをします。また糖質を栄養源として使っている脳神経系の正常な働きにも関係しています。

ビタミンB1が不足すると、ブドウ糖から十分にエネルギーを産生できなくなり、食欲不振、疲労、だるさなどの症状が現れます。また、脳はブドウ糖をエネルギー源としているため、ビタミンB1が不足するとエネルギーが不足し、脳や神経に障害を起こします。

さらに、重症な場合は脚気(足の浮腫、しびれ、動悸・息切れ)やウェルニッケ・コルサコフ症候群になり、重篤な場合は死亡することもあります。

 

4.予防するためには?

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看護師やってて思うのは…

病気にはなりたくないなってこと。

まぁみんなそうだろうけど。

予防出来るなら予防するのが一番です。

予防出来るものを予防せずに症状を惹き起こさせるのは看護師の怠慢。

看護師には予防するために最善を尽くす義務があります。

ということで!

予防についても頭に入れておきましょう。

 

電解質やビタミンの補給

リフィーディング症候群の予防としては電解質やビタミンの不足により起こりますから、それらを補充してあげることが大切です。

栄養補給を行うより先にビタミンや電解質を補充し、栄養開始時にも栄養とともにビタミンや電解質を補給するようにします。

 

○栄養補給はゆっくりと始める

また、いきなり十分量を投与するのではなく、はじめは少量ずつの栄養補給をしてあげます。

具体的には現体重×10kcal/kg/ 日(重症では5kcal/kg/日)程度から 開始し、モニターしながら100~200kcal/日ずつ増量していきます。最終的には1週間以上をかけて目標量(25 ~30kcal/kg)まで増やしていきます。

栄養開始し、急激に栄養量を増量することもリフィーディング症候群を引き起こす原因となるため、注意が必要です。

栄養開始後、1〜2週間あたりでリフィーディング症候群を起こすことが多いため、症状が出ていないか注意してモニタリングしながら、栄養の増量をしていく必要があります。

 

○継続したモニタリング

継続してモニタリングする必要があるものとして、下記のものがあります。

*全身状態

   →早期の体重増加は体液の増加によることが多い

*血液検査

   →初期のグルコースアルブミン

   →Na、K、P、Mg、Ca、BUN、クレアチニンを継続してモニタリングする

心不全の有無

   →心電図のモニター、呼吸困難の有無、浮腫の出現の有無

 

○高リスク者の把握、リフィーディング症候群を知っておく!

1番大切なのはリフィーディング症候群とは何か、どんな方に起こるのか、どんな症状であるかを医療職が知っておくこと。

そして、そういうリスクがあるのだということを念頭に置き、注意して患者さんの観察をすることです。

 

過去の事例には極度の栄養不良状態にあったのを早く回復させてあげたくて、糖質メインの栄養を投与し、栄養量の増加を早くやってしまい、リフィーディング症候群を起こした例もあります。その事例では医療職がリフィーディング症候群を知らなかったがために死亡しています。

患者さんのためにとやったことで死なせてしまう。

そんなことにならないためにも、勉強して、臨床で生かしていきたいですよね。

 

高リスク者は下記の通りです。

* 下記の基準が1つ以上

    →BMl が16kg/m²未満 

    →過去3~6ヵ月で15%以上の意図しない体重減少 

    →10日間以上の絶食

    →再摂食前の低 K 血症、低 P 血症、低 Mg 血症

*下記の基準が2つ以上

    →BMI が18.5kg/m²未満 

    →過去3~6ヵ月で10%以上の意図しない体重減少 

    →5日間以上の絶食 

    →アルコール依存の既往がある

    →インスリン、化学療法の制酸薬、利尿剤の使用歴がある

上記に当てはまる方は特に注意して観察をするようにしてください。

 

 

 

はい、今回はリフィーディング症候群について、リフィーディング症候群とは何か、そのメカニズムや症状、予防について学んできましたが、いかがだったでしょうか?

皆さんのお役に立てたならば幸いです。

栄養不良が一週間以上続いた患者さんに栄養開始をするならば、今までに説明したことに気をつけてケアをしていくようにしてください。

最悪、死亡例が出てしまうってことをお忘れなきよう。

 

ではでは、今回はこの辺で。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

感謝感激です!

次回もよろしくお願いします。